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2022年の米国における最大のイベントは、11月8日に行われる中間選挙である。中間選挙では連邦議会上院の議席の3分の1(34議席)、および下院の全議席(435議席)が改選される。

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しかも、バイデン大統領の支持率は就任以降、ほぼ一貫して低下傾向にある。足下では40%程度に留まり、就任当初から異例に支持率が低かったトランプ前大統領を上回るものの、中間選挙年の年初としては歴代大統領の中でも低い。バイデン政権は中間選挙に向け、支持率回復のためのテコ入れを図る必要がある。

米国では2022年に入って新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最高を更新しており、引き続き新型コロナ対策が政権にとっての最優先課題になるとみられる。一方、国民の支持回復という観点から、バイデン政権にとって重要性が高いと考えられるのは、上昇基調を強めるインフレへの対応であろう。米国経済は総じて底堅く推移しているものの、生計費の急速な上昇で家計のセンチメントの停滞感が強まっており、これが支持率を一段と低下させているとみられる。

もっとも、インフレの抑制に関して政権としてできることは限られている。バイデン政権はこれまでも原油などの国家備蓄の放出や、サプライチェーンの混乱への対応策などを打ち出してきたが、今のところこれらの施策がインフレ抑制に十分な効果を上げているとは言い難い。

したがって、バイデン政権はFRBとの連携を一層強化していくことになるだろう。過去、選挙の年には景気回復を企図して政権がFRBに対してハト派的な圧力をかけることが多かったとされる。しかし、インフレの抑制が重要な課題であるという問題意識はFRB、政権の双方で共有されており、2022年においてはハト派的な圧力がFRBにかかる可能性は低いだろう。FRBはインフレへの対応として2022年にも利上げを開始する公算が大きいが、金融引き締めによってインフレを抑制できるか否かは、中間選挙の結果にも大きな影響を及ぼすことになる。

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執筆者紹介
ロンドンリサーチセンター
シニアエコノミスト 橋本 政彦

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